なぜ水槽で鯉を飼うの?


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 このページでは、水槽で鯉を飼うことの意義を紹介します。
 もう既に水槽で鯉を飼うことを決めていらっしゃる方は、読み飛ばしていただいて構いません。






なぜ鯉を飼うの?


1. 鯉を飼うことは“かっこいい”から

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 鯉を飼う、というと、“お金持ちが、日本庭園のど真ん中にある大きな池にエサをばら撒き、いろんな色の錦鯉が集まってくる様子を見て悦に浸る”なんてシーンを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
 錦鯉は“泳ぐ宝石”とまで言われるほど美しいサカナですから、それを飼うことは高級な趣味であり、ありていに言えば“かっこいい”といえます。

 ただし、このサイトでは、部屋で手軽に“泳ぐ宝石”を楽しむ方法―――言い換えれば、“鯉を飼うこと”の敷居の高さをぶっこわす方法を紹介しています。


2. 鯉は“かわいい”ペットだから
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2-1.鯉は人に懐く!

 鯉は、人になつきます。
 鯉は音に敏感なので、池で飼われている鯉は、足音でエサをくれる人が来るのかどうか聞き分けることができると言われています。
 水槽で鯉を飼うと、人の顔を覚えているのかどうかわかりませんが、エサをくれる人が近寄った時とそうでない人が近寄った時とで、鯉の態度がまったく違います。
 エサをくれる人が近づくと、大きな手びれを左右に動かしながら首を振る、いわゆる“えさくれダンス”を必死になって行います。
 その仕草には、10cmの鯉には10cmの鯉なりの、30cmの鯉には30cmの鯉なりの可愛らしさがあります。
 また、慣れると手からエサを食べてくれます。
 そこまで慣れなくても、水槽の中をふよふよ漂っていたり、活発に動き回ったりと、その姿は常に人を飽きさせません。

2-2.観賞魚には人を癒す効果がある!

 これは鯉に限った話ではないのですが、岐阜大学とジェックス株式会社(ペット用品製造販売業)との共同研究によれば、観賞魚には、「人を癒す効果」があるとのことです。
 詳細は、リンク先をご覧ください。

2-3.鯉がレディー・ガガを癒す!

 平成25年(2013)3月に配信されたニュースによりますと、かのレディー・ガガが療養に際して日本から錦鯉を輸入し、病室を共にしているとのことです。

・Yahoo! ニュース レディー・ガガ、日本から27匹の鯉を輸入
・Walker plus レディー・ガガ、日本の鯉が療養中の慰め!約555万円で27匹を輸入

 世界的なミュージシャンであり、ファッションリーダーでもある人物が、日本の錦鯉を心の癒しにしているという事実は、日本人にとって何とも心強いではありませんか。
 東日本大震災に際して日本がレディー・ガガから受けた恩義を、鯉によって少しでも返すことができれば、と願ってやみません。


3. 鯉は“強い”ペットだから

 鯉というと、いかにも清流に棲んでいそうな、言い換えれば、水が汚くなるとすぐ弱ってしまうようなイメージがありますが、実は自然界ではけっこう澱んだ水域を好む生き物です。
 「ウソだ!」と思うなら、市役所などにある下水道関係のパンフレットに、水の汚染度とそこに住む生物が表になったものが載っていると思うので、そちらをご覧ください。鯉がけっこう汚い水に棲む生き物だということがおわかりいただけるかと思います。
 小学校によっては、その表が載った下敷きを配ったりしているようですので、そちらをご覧いただいてもいいでしょう。
 “鯉が汚い環境に耐えうる”ということは、鯉をペットとして飼う場合に、水質にあまり神経質にならなくていい、つまり、メンテナンスが楽だということです。
 「それは野生の鯉であって、錦鯉は違うんじゃないの?」と言われるかもしれませんが、実際に近所の川(お世辞にも、あまりきれいとは言えません)には、野鯉に混じって、どこから流れ着いたのかわかりませんが立派な錦鯉が泳いでいます。

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 また、健康な状態であれば、エサを数日間与えなくても平気なので、出張や旅行の際にも安心です。
 むしろ、かわいさのあまりエサを与えすぎて、消化不良を起こして体調を崩すケースが心配されます。
 長期間、家を留守にする間にエサを与えられないことが心配なら、自動給餌器という便利なものがあります。






なぜ水槽で飼うの?


1. 安上がり

 鯉を飼う、というと「もちろん池で飼うんでしょ?」というイメージがあるかと思います。
 たしかに、それが理想ではあります。
 しかし、池を造るにはそれなりのスペースが必要です。
 池を造る工賃もバカになりません。
 夏場にはしょっちゅう水を抜いて掃除する必要があります。
 もしくは、数十万円する高価な濾過設備を設置する必要があります。
 例えば、こちらは最下位機種です(5トンまでの池に対応しています)。

 ハイエンド機種は20トンまで対応しており、値段もハイエンドです(35トンの池を造れる方は、ろ過装置に100万円くらいポンと出せると思いますが)。

 せっかく鯉を飼っても、野良猫や猛禽類に狙われる可能性もありますし、どこから寄生虫がくるのか分かったものじゃありません。
 水槽で飼えば、水は水槽の分だけしか要りませんし、掃除も、たまに水槽をまるごと洗ったとしても、池の掃除と比べれば労力の違いは雲泥の差です。
 もちろん野鳥や野良猫の襲撃を心配する必要もありません。

 それに、ここでは、なるべく掃除などのメンテナンスをしなくていい方法を提案したいと思っています。


2. 鯉の姿を部屋で楽しめる

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 澄んだ水の池を泳ぐ鯉の姿は美しいものですが、実際のところ、陽の当たる場所にある池はアオコ(青水)が発生して鯉の姿がよく見えなかったり、水面が波打っていればその姿をはっきり見るのは難しいことです。
 仕事帰りの息抜きに鯉を見ようと思っても、もう暗くて何も見えない……なんてこともあります。
 水槽で飼えば、錦鯉の姿がいつでも、部屋にいながらにして楽しめます。


3. 普通は見れない鯉の様子が楽しめる

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 池で鯉を飼うと、鯉を上から眺めることになります。
 個人的にも、鯉は上から眺めるのがいちばん美しいとは思うのですが、(水槽で飼う場合、熱帯魚を眺めるように、横から眺めることが多くなります)や(浮きエサを与えると、手びれを器用に使って斜めになるので、普段は見れない鯉のお腹が見れます。かわいいです)から眺める鯉もおつなものです。
 また、病気や異常の早期発見には、水槽のほうが有利です。


4. 鯉は水槽に合った成長をする

  鯉は際限なく大きくなるわけではなく、水槽のサイズや飼育密度など、環境に合わせて成長が止まります。
 だからこそ、水槽で鯉を飼うことができるのです。
 うちの場合は、60cm水槽に4匹飼育している状態では、どの個体も25cm以上にならなかったのですが、2匹が池にもらわれて行ったので、12cmの鯉を1匹追加したところ、もとからいた鯉が28cmまで大きくなり、そこで成長が止まりました。






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うちの部屋の宝石

 ご参考までに、現在のうちの水槽を紹介します。

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 水槽専用ラックの上が鯉の住居で、下は金魚の住居です。
(背景は気にしたら負けです)

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 2011年の8月に、養鯉場から紅白(15cm)と丹頂(12cm)を迎え入れました。
 この時の水槽は、金魚用のものでした。

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 その後すぐ、水槽を60cmLOWタイプ(通常の60cm水槽より縦が短い)のものに替え、ホームセンターから黄金(12cm)と三色(10cm)を迎え入れました。

 12月には、水槽を60cmフルサイズのものに替えました。

 2012年の4月には、丹頂(25cm)と黄金(同)が、池のある家に引き取られていきました。

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 池の中をゆったりと泳ぐ様子です(中央の紅白はうちの子ではありません)。

 2匹出て行って水槽が広くなったせいか、残った紅白と三色が、30cm近い大きさまで成長しました。

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 同5月には、養鯉場から黄金(12cm)を迎え入れました。
 30cm弱の鯉2匹の中に小さな鯉を入れても、仲良く泳いでいます。

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 その後、イベントの金魚すくいで掬った金魚8匹のために、60cmLOWタイプ水槽を立ち上げ、現在に到ります。

 金魚水槽を百均の発泡スチロール製ブロックで持ち上げているのは、これくらいの高さが床にひじを突いてぼけ~っと水槽を眺めるのにちょうどいい高さだからです。

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 発泡スチロール製ブロックが原因で不等沈下が起こり、水槽が歪んで水漏れするリスクがないとは言えないのですが、保険として、下に車のトランクに敷くラゲッジシート(受け皿)を置いています。
 こういった扱いが許される限界が、60cm水槽というサイズなのではないかと思っています。






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緊急事態! 縁日で金魚を掬ってきたと思ったら鯉だった!!

 このページでは“縁日で金魚を掬ってきたと思ったら鯉だった!!”という、まれによくあるシチュエーションに遭遇した場合の対処法を紹介します。
 今まさにこの瞬間、そういった事態でお困りの方以外は、読み飛ばしていただいて構いません。

「金魚すくいで金魚を掬ってきたつもりが、なんかヒゲが生えてる! どうしよう!?」

 もし、そんな切羽詰まった状況でしたら、その鯉はたぶん金魚と同じくらいの大きさだと思います。
 とりあえず、金魚と同じように扱えば大丈夫です。





家にすでに金魚を飼っている場合

 とりあえず水槽にザルを浮かべ、その中で鯉を飼い、後日、鯉用の用品を揃えましょう。
 鯉を水槽に入れる手順は、★進水式をご覧ください。

 鯉と金魚が同じくらいの体格なら、一緒に混ぜてもケンカをしないかもしれません。
 その場合は、当面の措置として、混泳させることができます。
 ただし、その状態でエサをやり続けると、恐らく鯉が一方的にエサをがっついてすぐに大きくなり、金魚にとってはひさしを貸して母屋を取られる状態になる日が遠からず来ることになります。
 混泳は、あくまで鯉の飼育環境を整えるまでの一時的な措置と考えてください。





家にまったく水槽などがない場合
あるいは
「屋台で掬ってきた鯉をうちの金魚と混ぜるのは、病気とか持ち込まれそうでイヤ」という不安がある(至極もっともな考えです)場合
 
 なるべく大きいバケツ、あるいはタライに水を用意します。
 そして、空気フタを用意します。

 水道水には鯉のエラに有害なカルキが含まれているので、可能であれば井戸水外のバケツに溜まった雨水、きれいな川の水など、水道水以外を使います。
 水が水道水しか用意できない場合でも、蛇口に浄水器を取り付けてある場合は、カルキを抜いた水が得られるので、それを使います(浄水器がカルキ除去に対応していることを確認してください)。
 カルキの入った水道水しか用意できない場合は、ホームセンターか百均でカルキ抜きを買ってきて、カルキを中和した水を用意します。
 例えばダイソーには、水1000リットル分のカルキを中和できる液剤が100円(税抜き)で売ってあります。
「金魚を飼っているが、水は水道水の汲み置きを使っているので、カルキ中和剤が家にない」という場合は、金魚の水槽から水を拝借しましょう。

空気
 エアポンプ(いわゆるブクブク)がない場合は、ホームセンターか百均でさんそを出す石を購入し、それでしのぎます。
 「近所に百均がない」「もう夜遅くて、店が開いていない」など、どうしようもない場合は、タライなど水面の面積が広い容器を使うことを心がけます。
 鯉は酸素の少ない環境に対する耐性が高いので、あとは道具が揃う時間まで生き延びてくれるよう祈るしかありません。

フタ
 鯉は、慣れない環境では水の外に飛び出す習性があるようです。
 昔の人がその様子を見て「鯉は天に上って龍になるんだ」と思ったから“登竜門”という言葉が生まれたらしいのですが、飛び出し防止のために何らかのフタをかぶせておきましょう。
 できれば網などの、空気を通すものが望ましいです。
 万が一、飛び出してしまった場合でも、鯉は他のサカナより生命力があるので、水の中に戻してやると再び泳ぎ出す場合が多いです。
 ただし、飛び出したことにより衰弱やケガをしている場合があり、それが原因で他の鯉からいじめ(つっつき、ひれへの咬みつきなど)を受ける場合があるので、その後の経過を注意深く観察する必要があります。

 鯉を水槽に入れる手順は、★進水式をご覧ください。






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水槽で鯉を飼育するために揃えたい品々(概要篇)

 鯉はエサをたらふく食べ、ひたすら排便し、めきめき大きくなります。
 それを考慮したうえで、鯉を楽しむための道具を揃えます。

 ここでは、次の条件で、2ヶ月間水槽の掃除をしなくても大丈夫だった(全個体ともピンピンしていた)ことを実証済みの水槽用品を紹介します。

・錦鯉:4匹(体長:20cm~25cm程度)
・水換え:なし。ただし、蒸発した分の水は適宜補給





そもそもどんな道具が必要なの?

 いくら鯉が頑丈な生き物だといっても、水槽に水道水を入れて鯉をドボン、だけでは生きていけません。
 鯉が安心して生きていくためには、いろいろな道具が必要になります。

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(クリックで拡大してご覧ください)

 そこで、どのような道具が必要となるのかを、一覧にまとめました。

“安心セット”は、うちで実際に鯉を飼育しているセットのうち、必須でないものを外したセットです。
“激安セット”は、さらに安さを追求したセットです。
 水槽の底に何も装備しない状態で飼育します。
 底面フィルターや敷石が不要になる反面、毎日一度、鯉のフンを掬う作業が必要になります。
 実際に試してはいませんので、うちの“体長20cm~25cm程度の錦鯉4匹”より鯉の少ない、または小さい状態で試すことをお奨めします。
“+αセット”は、必須ではありませんが、あった方が美観上好ましいセットです。

★印は、鯉を飼い始めるまでに買っておく必要がある道具です。
●印は、すぐには必要ありませんが、いずれ必要になる道具です。

水槽用具リスト
名称激安セット安心セット+αセット
水槽
フィルター(濾過機)
ガラスフタ
水温計
ヒーター
底面フィルター
敷石
鉢底ネット
エアカーテンと
エアポンプのセット
投げ込み式フィルターと
エアポンプのセット
(エアカーテンを設置しない場合)
ブラックホール(色素吸着剤)
水槽用ライト
照明リフト
ヒーターカバー
受け皿
水換え用ポンプ
バケツ
タライ
魚用ネット
柄つきスポンジ
パイプ掃除ブラシ
砂利スコップ
水に浮く水温計
濾材
・フィルターマット
・バクテリア活着材
・吸着濾材
エサ
カルキ抜き剤
(水道水で飼育する場合)






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水槽で鯉を飼育するために揃えたい品々(実践篇)

 ここでは、それぞれの道具が具体的にどのような働きをするのかを紹介します。
 なお、ここでは具体的な商品として、主にジェックスという東大阪市の会社の製品を紹介します。
 なぜジェックスの製品を挙げるのかといいますと、ここの製品はたいていのホームセンター(小規模店舗を含む)に置いてあり、入手がたやすいからです。
 また、ホームセンターによっては、金魚用の水槽セットをプライベートブランドで販売していますが、OEM元がジェックスの場合が多いように見受けられます(うちの地域だけで、ホームセンター4系列中3系列がジェックスのOEM品を販売しています。残り1系列のホームセンターでは、黒地に赤色の刺繍でジェックスのロゴ入りポロシャツを着た営業さんらしい方を見かけました。その店も「ジェックスの製品が少ない」というわけではなく、売場面積的にコトブキ製品の方が幅を利かせている、という感じです)。
 ネットスラングでは“ゲッ糞”と呼ばれたりしていますが、製品の流通量が多いことがそう呼ばれる原因のひとつではないかと思います。

 とはいえ……。
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 ジェックス製の水槽ラックにジェックス製の水槽を置いたら、なぜか隙間が空いているというのは、ここだけの秘密です(ジェックスのラックは5千円札でお釣りが来ますが、他社のラックはプラス1万するんですよね……)。

 アフィリエイトまみれになってしまいましたが、各道具の詳細と、価格を把握していただくために、この形を取らせていただきました(活用していただけると、うちの子たちにおいしいエサをあげられますm(_ _)m)。





鯉を飼い始めるまでに買っておく必要がある道具


★水槽

 鯉の棲み家となる水槽は、さしずめ泳ぐ宝石の展示ケースともいえます。
 水槽の大きさには大小さまざまなものがありますが、ここでは横幅60cmの水槽をお奨めします。
 それには理由があります。

理由1:60cm水槽は普及価格帯の商品

 水槽だけでなく、濾過装置や照明などの周辺機器も含めて、60cm水槽が最も費用対効果が良いのです。



 60cmを越える水槽は、その濾過装置や照明なども含めて、値段が急激に高くなります。 
 下は、同じメーカーの90cm水槽です。

(参考)


 また、60cm未満の水槽が、60cmの水槽に比べて安くなるかというと、そうでもありません。
 下は、同じメーカーの45cm水槽です。

(参考)


 ご覧のとおり、60cm未満の道具の方が、60cm用の道具よりも高いことすらあります。

理由2:設置場所に対する負担が小さい

 60cm水槽を満水にした場合、およそ57リットルの水が入ります。
 つまり、水だけで重量が57kgとなります。
 しかし、90cm水槽は、単に長さが1.5倍になるだけでなく、高さも奥行きも増えるので、満水にするとおよそ157リットルの水が入ります。
 つまり水だけで重量が157kgにもなります。
 120cm水槽になると、水容量は200リットル以上に達します。
 つまり、置く場所に神経を使わなければならなくなります。
 まず、下手な家具の上になど置けません。
 絨毯や畳の上に置いたとしたら、置いた場所に歪みが発生し、その歪みで水槽まで歪んで、最悪の場合は200リットルの水(浴槽1杯分に近い水量!)が部屋の中にぶちまけられるというリスクを伴います。
 そのような危険を避けるためには、専用の水槽台を買うことになりますが、それだけで多分60cm水槽のフルセットを揃えるよりも多くのお金が飛んでゆきます。

 しかし、60cm水槽の重量であれば、置き場所にそれほど神経質になる必要はありません(ただし、気を配る必要はあります)。
 フローリングに配置することもできますし、畳の上に合板や、安いすのこを置くだけでも充分でしょう。
 もし心配なら、車のトランクに敷くラゲッジマット(受け皿)を使えば、保険になるでしょう。
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 写真のラゲッジマットは、ホームセンターで1,380円でした。


★なるべく強力なフィルター(濾過機)

 “泳ぐ宝石”といっても生き物ですから、ご飯も食べればフンもします。
 そのフンなどの有害な物質を、何らかの方法で取り除いてやらなければなりません。
 フィルターは、言わば小さな下水処理場です。

 先に水槽を60cmと決めたので、フィルターも60cm用のものを購入することになります。
 ここで気をつけなければならないのは、鯉は、他のサカナよりも極めてよく食べ、よくフンをするということです。
 そこで、濾材が詰まってしまうのはある程度あきらめて、全力で水を循環し続け、なおかつ簡単にメンテナンスできる設備を考えることになります。

 その条件に該当する商品がこちらです。



 このフィルターは、水槽の上に載せて利用する“上部式フィルター”という種類のフィルターなのですが、さらに濾材の配置場所が上下2段に分かれています。
 つまり、上の濾材で大きめの汚れをブロックして、下の濾材で通常の濾過を行う形になっています。
 上の濾材のケースは透明なため、詰まり具合が目ですぐわかりますし、濾材を交換する際に水の中に手を突っ込む必要もありません。
 さらに、ポンプの能力も高いので、全力で水を循環し続けてくれます。
 鯉のように、水を汚すサカナにはうってつけです。

 ただ、残念なことに、グランデカスタム600は店頭ではなかなか見かけません。
 最新版のカタログにも載っているので、廃版になっているわけではないようなのですが……。

 その場合は、次の二つの商品を組み合わせることで、ほぼ同じ環境を構築できます。



 グランデ600Rは、ネットでは「ジェックスの良心」と呼ばれる人気を誇っています(そう呼ばれる商品は他にもあるのですが)。
 その上にウェット&ドライろ過槽を乗せることで、強力ポンプで汚水を吸い上げ&追加マットで粗ゴミを取るという強力タッグが完成します。

 先に紹介した60cm水槽とフィルターのセット製品もあるのですが、このセットに同梱されているフィルターは揚水能力が劣るため、あまりお奨めしません。

(参考)


 ただ、安い水中ポンプを併用し、ホースを使って水を上部式フィルターの上に送り込むという裏技もあるようです。

(参考)


 なお、上部式フィルターよりさらに強力な濾過能力を持つ濾過装置として、外部式フィルターというものがあるのですが、メンテナンスが面倒、密閉されているため酸素が水に溶け込みにくい、そして何より高価(本体も消耗品も)であり、このサイトの“安く鯉を飼う”という主旨に反するので、詳しくは紹介しません。

(参考)


★ガラスフタ

 買って来たばかりの小さな鯉は、慣れない水槽から飛び出そうとするので、蓋が必須です。
 うちでは、最初は鉢底ネットで蓋の代わりをしていたのですが、部屋に入ると畳の上に吹っ飛んだ鉢底ネットとピチピチ跳ね回る鯉がいた……ということがありました。
 なお、ガラスフタには、上部式フィルターとセットで使う幅のものと、水槽のちょうど半分のサイズ(つまり、2枚で水槽全面を覆うことができる)が存在します。
 今回は、上部式フィルターで覆われていない部分のフタをするので、前者を選びます。







急いで揃える必要はないが、いずれ必要になるもの


●水温計

 鯉はサカナなので、変温動物です。
 水温によって活動が活発になったり、冬眠に近い状態になったりするので、水温の変化には常に気を配る必要があります。
 室温が20度を切る、または30度を超えるような時期になる前に用意しましょう。

 水温計には、アナログ式とデジタル式があります。

↓アナログ式・デジタル式↓


 アナログ式は、百均でも入手できます。
 デジタル式は、反応が速いため水替えの際に便利なほか、最高温度と最低温度を記憶する機能がついているものが多いので、昼夜の寒暖差の激しい時期に備えて、ひとつは持っておくと便利です。

吸盤の劣化対策

 アナログ水温計には、細いタイプと太いタイプがあります。

↓細いタイプ・太いタイプ↓

 個人的には、細いタイプをお勧めします。
 理由は、どんな水温計でも、そのうち吸盤が劣化して外れてしまうのですが、細いタイプであれば、百均で手に入る吸盤の穴に差し込んで再利用することができるからです。

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 上の写真は、ジェックスの水温計と百均で4個セットの吸盤の組み合わせです。

 また、鯉は水温計をつついて水槽のガラス面に当て、壊してしまうことがあるのですが、次の写真のように固定すれば、壊されるのを防ぐことができます。

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 もし大きさの合う吸盤がない場合は、アクア用のエアチューブを固定するキスゴムと、エアチューブの切片を組み合わせることで、似たようなことができます。

1.エアチューブを短く切ります。
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2.チューブを開くようにカットし、水温計をくるみます。
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3.エアチューブ固定用のキスゴムで固定します。
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●ヒーター

 鯉は変温動物なので、冬になり、水温が10度を切ると、半ば冬眠状態に入ります。
 しかし、部屋で飼っている場合、人が起きている時間はエアコンをつけたりストーブを焚いたりするため室温が上がり、人が寝室に行ってしまうと室温が下がる形になります。
 この極端な寒暖差を吸収するためと、冬でも生き生きとした鯉を楽しむために、水温を一定以上に保つ働きを持つヒーターは欠かせません。
 ヒーターには、次の3タイプがあります。

温度調節が可能で、ヒーターが取替え可能なもの
(ヒーター・温度センサー独立型)




 温度の設定が変更可能なので、冬場は20℃程度に設定しておき、必要(魚病対策など)に応じて温度を上げることができます。
 次に紹介するヒーター・温度センサー一体型と比べて、ヒーターと温度センサーが分かれているため、配線がごちゃごちゃするという欠点があります。しかし、ヒーターは消耗品という扱い(1年程度で交換することが望ましい)らしく、ヒーターが経年劣化した場合も安い交換用ヒーターを購入すれば事足りるので、長期的なランニングコストの点で優れています。
 なお、交換用ヒーターはこちらです。



温度調節が可能で、ヒーターが取替え不可能なもの
(ヒーター・温度センサー一体型)




 こちらはヒーターと温度センサーが一体なので、配線がすっきりしているという利点があります。
 店頭価格では、先程のヒーター・温度センサー独立型と同じ程度の値段で売られています。
 配線を少しでもすっきりさせたい方は、こちらを選ぶと良いでしょう。
 ただし、ヒーターの交換はできないので、ヒーターが経年劣化するとまるごと買い替えが必要です。

温度調節が不可能なもの
(ヒーター・温度センサー一体型)




 こちらは温度が26℃固定になっていて、水温が26℃を切ると、ヒーターがオンになり水温を26℃に保ちます。
 配線は最もシンプルですが、鯉には26℃も必要ないので、オーバースペックでしょう。
 しかも、店頭価格では温度調節が可能なヒーターと1000円くらいしか違わないので、電気代や汎用性を考えると、限界までイニシャルコストを下げたい場合にしか選択することはないでしょう(そこまでイニシャルコストを下げたいのなら“そもそも鯉にヒーターは必要か?”という話になってしまいます)

 60cm水槽の場合、150W程度のヒーターが必要とされています。
 これは室温が10℃以上の場合なので、室温が氷点下になるような部屋の場合は、もうひとつ上のグレード(200W程度)が必要になると思われます。
 なお、鯉が病気に罹った場合には、治療の際に水温を上げることが有効であることもあるので、温度調節が可能なものを購入することをお奨めします。

ヒーターカバーについて

 ヒーターにサカナが触れるとヤケドの恐れがある、との触れ込みで売られている商品です。
 以前は紹介していたのですが、現行商品のヒーターにはカバーが標準装備されているため、不要となりました。
 もっとも、アクアショップでこれを使っているのを見たことがないのですが・・・。







急いで揃える必要はないが、あったほうが安心なもの


○底面フィルター

 水槽の下部から水を吸い込む底面フィルターを、さきほど紹介した上部式フィルターに直結することで、大量に発生するフンを底に吸い付けて、水流とバクテリアで細かくさせ、底面フィルターに吸い込ませ、上部式フィルターで処理させることができます。
 鯉を楽に飼育するには、必須の装備といえるでしょう。
 (独立したフィルターとして考えるより、上部式フィルター用の巨大なストレーナーと考えていただいた方がいいかも知れません)



 なお、基本パーツの大きさが14cm×7cm(マルチベースフィルターLにはこれが9枚入っている)なので、60cm水槽の底(幅60cm×奥行き30cm)をすべて埋めるためには、基本パーツが16枚必要になります。
 “オプションベースフィルター”という、基本パーツが3枚入ったセットがあるのですが、もし水槽の底をすべて埋めたいのであれば、マルチベースフィルターLを2つ買ったほうがお得でしょう(そこまで底面フィルターを拡げても、隅っこまで吸引力があるとは思えないので、なかば自己満足の世界ですが……)。

(参考)


○敷石

 敷石を選ぶ際は、底面フィルターの吸い込みを阻害しないよう、ある程度大きめ(直径2cm以上)の石を選ぶといいでしょう。
 大きめの石を使うことで、底に沈んだフンが隙間に吸い込まれ、フンが見えにくくなる効果もあります(底面フィルターを使う際の一般常識は“敷石を濾材の一部として使う”ことが原則なので、ここで奨めている方法は、言わば邪道です)。

 お勧めはサンゴ石(直径が2cm以上の塊のもの)です。
 フンなどで水を汚す魚(鯉!)の場合、長期的に見て水質が酸性に傾いてしまうものですが、サンゴ石には酸性化を抑える性質があります。
 また、多孔質であることから、アクアリウムショップの大きな水槽(ディスプレイ用の大型什器)の濾材としても使われており、濾材としての効果も期待できます。
 うちの場合、最初にホムセンで購入したものの量が足りなかったので、後で買い足そうとしたらどこにも売ってなくて困っていた(小粒、いわゆるサンゴ砂なら、どこにでも売っているのですが……)ところ、こちらを見つけ、2kgのものを2つ購入しました。
 60cm水槽を埋めようと思ったら、5kg程度は必要かと思います。


 ↑こちらは1袋5kgのものです。

 なお、底面フィルターのすぐ上に直接敷石を敷くと、あとで底面フィルターに挟まったりして掃除の際に苦労するので、次に紹介する鉢底ネットを敷き、その上に敷石を敷くほうが、掃除の際に便利です。


○鉢底ネット

 ダイソーでA4サイズ3枚セットで売られているものを、水槽の奥行きに合わせて切り(1cm程度)、底(底面フィルターの上)に3枚を一部が重なるように敷きます。
 この上に敷石を敷くと、敷石を洗いたい際に、鉢底ネットを持ち上げることでスコップで取り除けない分の敷石が簡単に回収できるようになります。
 なお、50cm×100cmのネットが210円で売られているので、これを水槽のサイズに合わせてカットする方法もありますが、3枚に分かれているほうが取り回しが楽です。
 ただ、鉢底ネットが重なる部分は底面フィルターの吸水力が弱まることになるので、メンテナンス性とのトレードオフになります。


○エアカーテンとエアポンプのセット

 
 月刊アクアライフ 2012年11月号の錦鯉特集には、エアレーションを多めにするよう何度も書かれています。
 エアレーションの空気はエアポンプ(いわゆるブクブク)から送られる空気なので、飛び出し対策で水槽フタが必須である錦鯉の場合、水槽内の空気が澱む対策になります。

 また、理系の方はご存知かもしれませんが、夏場などで水温が34℃を超えると、水中の溶存酸素量が急激に下がる上に、バクテリアの活性化によって水中の酸素の量が減りやすくなるので、室温で飼育している(特に冷却対策をしていない)方は、エアレーションによって

・水の蒸散を促進し、水温の上昇を抑える
・バクテリアの活性化による酸素量の減少をカバーする

 という効果が期待できます。

 さらに、水槽を掃除する際には上部式フィルターを止めることになるので、その時に鯉に酸素を与えるためにも、ゆくゆくはエアポンプが必要となります。

 また、めったにない事だとは思うのですが、うちでは、いたずら好きな鯉が上部フィルターのパイプに体当たりしてパイプが外れてしまい、上部フィルターの水流が止まってしまったことがありました。
 もし上部フィルターしかない状態で、出張などで何日も家を留守にしていたら、鯉が窒息してしまっていたかもしれません。
 エアカーテンを入れておけば、そのような事態に対するフェイルセーフともなるでしょう。

 なお、今までに金魚などを飼っていて、後述の投げ込み式フィルターが余っているのであれば、そちらで代用することもできます。





必須ではないが、あったほうが望ましいもの


◇投げ込み式フィルターとエアポンプのセット
(エアカーテンを設置しない場合)

 鯉は大量のフンをします。大事なことなので何度でも言います。
 フンは下に沈むので、先に述べた底面式フィルターと上部式フィルターを併用して、フンを水槽の下に集めておき、バクテリアの力でゆっくりと分解させるのですが、これだけだと鯉が激しく動いたときにフンが舞い上がって美観を損ねます。
 そこで、投げ込み式フィルターの併用をお奨めします。
 投げ込み式フィルターは、エアポンプと連結し、空気の力で周囲の水を吸い込み、濾過します。
 つまり、水を濾過しつつ、水中に酸素を与えることで、汚れを分解するバクテリアを活性化させます。
 投げ込み式フィルターを利用するためには、エアポンプの購入が必須です。
 これらは単体でも売っているのですが、セット売りの商品を買ったほうがお得です(どういうわけか、セット売りの値段とエアポンプ単体の値段が一緒な店すらあります)。



 ちなみに、バラで買うとこうなります(ネット通販では、バラ売りの値段の方がセット売りの値段より安いことすらあります)。

(参考)


 投げ込み式フィルターの中身は活性炭入りの濾材なのですが、もし詰まってきた場合は、正規の交換用濾材ではなく百均の水槽用ウールなどを突っ込んでおけば充分だと思います。
 フンを吸って酸素を供給できればそれでいいので。

(参考)


フィッシュレットについて

 水中のフンをエアーの力で効率的に集める道具です。

 

 大型の肉食魚など、大量に食べて大量にフンをする魚をベアタンク(底面に何も敷かない状態)で飼育する際に効果を発揮するとのことです。
 うちでも使ってみたのですが、

 ・敷石が邪魔になって本来の効果を発揮できなかった
 ・敷石を敷いてしまったため、そもそもフンを回収する必要がない
 ・要するに、フィッシュレットの実力を発揮できる状態でのテストができていない

 ため、効果は未検証とさせていただき、考えられるメリットと注意点のみを挙げることとします。

メリット
 ・底面フィルター・敷石・鉢底ネット・エアカーテンとエアポンプのセット・投げ込み式フィルターとエアポンプのセットがまるごと不要のため、安上がりとなる
 ・フンすくいの頻度が少なくなる

注意点
 ・でかい(60cm水槽ではかなりの存在感があります)
 ・強力なエアポンプが必要(一番安いエアポンプでは力不足
 ・固定具がないため、鯉がフィッシュレットを転倒させて遊ぶかもしれない
 ・フンを分解・除去する器具ではない(集まったフンの回収は必要)

 エアポンプについては、上で紹介したような e-AIR 1000SB(0.8L/分)では出力不足なようで、120cm水槽向けのe-AIR 2000SB(1.5L/分)程度が必要なようです。



 うちで試用した際にはe-AIR 6000WB(2.5L/分)を利用しました。
 上で紹介したエアポンプは、強力ですが高級品ではないので、それなりの動作音がします。
 Amazonでは水作 水心 SSPP-2S (3.5L/分!!)を勧められます。

 強力なエアポンプと拡張キットを併用することで、さらに吸引力を高めることもできます。
 



◇ブラックホール(色素吸着剤)

 鯉は大食漢で、食べた分は当然フンとして水中に排出されるので、どうしても水にエサの色がついてしまいます。
 飼育環境としては特に不都合はないのですが、せっかくの水換え作業後たった数日で水に色が付いてしまうと、ちょっとゲンナリしてしまうのも確かです。
 ブラックホールを使用すると、2ヶ月間は充分に効果を発揮し、輝く水を維持してくれるうえに、ニオイも抑えることができますので、なるべく安く、手間を掛けずがモットーの当方として、使用を強く推奨します。

↓使用前
130311-200732(1).jpg

↓使用後(24時間経過)
130312-192334(1).jpg

 もちろん、本来の用途である吸着濾材としての性能もピカイチです。
 実際に鯉を飼い始めて、水に色が付き始めてからでも、ご検討してみてはいかがでしょうか。



◇水槽用ライト

 部屋が充分に明るく、鯉が泳いでいる姿をはっきり見ることができれば必要ありませんが、せっかくの泳ぐ宝石ですから、ここはぜひ光を当ててその姿を楽しみたいものです。

 最近では、LEDライトがメインストリームになっています。


(いずれも60cm水槽用)

 ただ、LEDライトはちょっとお高いので、昔ながらの蛍光灯ライトも紹介します。
 ちなみにこのライト、蛍光管はふつーのPanasonic昼白色だったりします。
 また、50Hz用と60Hz用で分かれているので、購入の際に注意が必要です。

←50Hz 60Hz→

 なお、室内で鯉を飼育する場合、太陽光が当たらないことによって、せっかくの柄が薄くなってしまう「退色」が問題となりますが、太陽光に近い三波長型蛍光管を使用することによって、ある程度は退色を抑える効果が見込めるようです。
 上で紹介したライトは蛍光管が1本ですが、次に紹介するライトは三波長型蛍光管を2本使用しています。

←50Hz 60Hz→

 退色を抑えるだけでなく、強力なライトで光る銀鱗を鮮やかに映し出してくれることでしょう。


◇照明リフト

 夏の暑い時期には、蛍光灯の発する熱が水温に与える影響もばかになりません。
 照明リフトを使えば、蛍光灯を水槽から離すことができ、通気性もよくなります。



 なお、照明リフトは脱着可能なので、暑い時期には照明リフトで蛍光灯を持ち上げて放熱し、寒い時期には照明リフトを外して蛍光灯を直に置き、その発する熱を水温の維持に利用することができます。



◇受け皿(車のラケッジマット)

  こんなものをサカナを飼う際に必要、と言っている人は、多分他にほとんどいないと思うのですが、保険のようなものです。
 万が一の水漏れに限らず、水槽廻りはけっこう水が垂れることが多いので、あれば便利です。

120708-002412b.jpg
 写真のものは、ホームセンターで1,380円でした。





メンテナンス用品

 水替えや水槽の掃除をするために必要な道具類です。
 すべて必須です。


●水換え用ポンプ

 水槽の水を汲み出す際に必要です。
 石油ストーブに灯油を入れる際に使う手押しポンプに似たものです。単に水を汲み出すだけなら、灯油用でもいいのですが、水槽の敷石を吸い込まないよう、吸い込み部が格子状になっています。
 ホームセンターによっては、プライベートブランドで格安品が売られています。



●バケツ

 水槽専用にバケツを2個以上用意しましょう。
 掃除用のバケツなどを使いまわすと、わずかに残った洗剤が鯉に悪い影響を与えるかもしれません。
 百均の8リットル程度のもので充分ですが、15リットル程度の大きなものを選んでおけば、水槽の中の道具類を洗面所や風呂場に運ぶ時に便利です。


●タライ

 水槽を掃除する際に、鯉や水を移すために使います。
 百均で一番大きなものを買えば充分です。


●魚用ネット

 百均で一番大きなものを買えばOKです。
 アクアリウム用品としては、こちらになります。



●柄つきスポンジ

 水槽の内側をゴシゴシするのに使います。
 百均のもので充分です。
 アクアリウム用品としては、こちらになります。



●パイプ掃除ブラシ

 百均で、複数のサイズのブラシをワンセットにしたものが売られています。
 濾過機のパイプの中を掃除する際に使用します。
 アクアリウム用品としては、こちらになります。




●砂利スコップ

 メッシュで出来ていて、敷石を掬った際に水が抜ける便利なスコップです。 百均で入手できます。
 アクアリウム用品としては、こちらになります。




●水に浮く水温計

 こちらの水温計は、お風呂の湯船に浮かべるタイプのものです。
 水換えの際に、水槽に入れる水の温度を把握するために必要です。





消耗品

 水槽用具の中には、消耗品が必要なものがあります。


●濾材(フィルターマット/バクテリア活着材/吸着濾材)

 濾材は、鯉を水槽で飼育するためのコアになる部分です。
 鯉がひり出す大量のフンに対して、濾材は3段構えで立ち向かいます。

1.フィルターマット:大きめのフンを漉します。
2.バクテリア活着材:バクテリアの住みかとなり、小さなフンや汚れを分解します。
3.吸着濾材:バクテリアが分解できない、水中に漂う汚れを吸着します。

 これでも分解しきれない汚れは、最終的には水替えによって水槽の外に追い出すのですが、それについては後述します。

 フィルター(グランデカスタムやグランデ600R)を購入すると、最初に必要な分の濾材は添付されています。
 しかし、これらは消耗品なので、定期的な交換が必要となります。

 フィルターマットは、百均でも売っています。
 アクアリウム用品としては、こちらになります。


 バクテリア活着材は、最初に添付されている量で上部フィルターの専用置き場を充分に埋めることができますが、できれば1箱(2袋入り)程度を買い足し、フィルターマットの下に敷いておくとバクテリアの住みかが増えます。
 消耗品として紹介しましたが、数年程度は使用が可能です。


 吸着濾材は、活性炭やゼオライトなどの力で汚れを吸着するものです。
 濾材の表面の微細な孔で汚れを吸着するのですが、孔が塞がってしまったら効果がなくなるので、消耗品の中ではもっとも頻繁に交換が必要となります。
 先ほど色素吸着剤として紹介したブラックホールは強力な吸着濾材なので、ブラックホールがあればそれで十二分です。

 
 黄ばみ対策を必要としていない(ブラックホールを投入するまでもない)場合は、グランデ600Rに添付されるグランデマット-Pを購入すれば、フィルターマットと吸着濾材がセットになっています。



●エサ

 金魚のエサと同じもので充分ですが、色揚げ剤入りのものや、浮上性のもの、沈下性のものなど様々な種類があるので、好みで選べばいいと思います。
 浮上性はエサがどこにあるかわかりやすいですが、本来、鯉は池の底の泥をゴソゴソ漁ってエサを得るサカナなので、沈下性のほうが鯉の性に合っているかもしれません。


●カルキ抜き剤(水道水で飼育する場合)

 百均でも売っています。
 アクアリウム用品としては、こちらになります。







普段は必要ないが、非常時に必要となるもの


・薬剤

 鯉が病気になった場合に必要です。
 どんな薬が必要なのかは、病気によって変わるので、薬の使用期限切れを防ぐためにも、病気に罹ってから購入すれば充分です。


・スポイト

 鯉が病気になった場合に、薬剤を投与するために必要です。





必要そうで、実は必要でないもの

 あえて紹介しておきます。

・水草

 水槽の中の水草は、美観上、欲しいと思ってしまいがちですが、鯉を飼育する場合は必要ありません。
 引き抜いたり喰いちぎってバラバラにされるだけです。
 また、鯉のフンの量は凄まじく、水草の浄化作用では焼け石に水です。
 景観上の理由で水草を配置したい場合は、人工水草を使用しましょう。

 


・アクセサリー類

 水の中に配置して楽しむ水車小屋や橋などの類がありますが、鯉のしっぽでなぎ倒されるのがオチです。
 鯉が小さいうちは、魚のかくれがなどがあるとそこに隠れる鯉もいますが、鯉がなぎ倒した拍子に水槽が壊されてはたまらないので、入れないほうが無難です。

(参考)





補足

 月刊アクアライフ 2012年11月号にて、錦鯉を水槽で飼う特集が組まれました。



 記事のコンセプトは、

・水槽で手軽に錦鯉を楽しむ方法を紹介する
・錦鯉の魅力全般を紹介する

 の二本立てで、錦鯉を飼育できる水槽のセットも紹介されています。
 こちらの日記で詳しく取り上げましたので、ご参考にどうぞ。






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水槽をセットしよう

 道具がそろったら、鯉の棲み家を作りましょう。





重量はだいじょうぶ?

 まず、水槽をセットする場所を決めます。
 60cm水槽の場合、重量は次のとおりになります。

水槽の総重量(概算)
品目
重量
水槽6.6kg
水槽の水57kg
上部式フィルター2.2kg
フィルターの中の水3.9kg
上部式フィルターのオプション0.6kg
ガラスフタ0.6kg
ライト1.6kg
合計72.5kg

 その他に、敷石の重量なども加わるので、かなりな重量になることがお分かりかと思います。
 これだけの重量を掛けても充分耐えられるだけの家具(壊れないだけでなく、天板に歪みが発生しないこと)を用意するか、あるいは直接地べたに置きます。
 「スチールラックを使えばいいじゃん」と言われそうですし、実際そうされている方もいらっしゃるのですが、“水槽 スチールラック”でググると、組み合わせによっては大変なことになるらしいです。
 ラックの上に厚めの合板を置く事で、ラックの歪みを水槽に伝えない方法があるのですが、結局のところラック自体の対荷重と水槽の歪み耐性、そして経年劣化との相談、ということになりそうです。

 うちの場合、当初は耐荷重30kgの家具ふたつにすのこを載せ、その上に水槽を置くというかなりアクロバティックな事をしていたのですが、60cm水槽を2基に増やす際に、水槽用スチールラックを購入しました。
 その水槽用スチールラックが、こんな有様だったわけですが……(ジェックス製の水槽ラックにジェックス製の水槽を置いたら、なぜか隙間が空いているの図)。

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直射日光はだいじょうぶ?

 長時間、直射日光の当たる部分は避けた方が無難です。
 日光は、ミズゴケアオコ(青水)の発生の原因となり、鯉を眺めづらくなります。
 アオコが発生した水の方が、サカナにとっては居心地がいいらしいですが、いわば宝石を展示するケースに煙幕を張るようなものです。
 また、夏場は水温上昇の原因になります。

 ただし、適度な日光を当てないと、鯉の体色が薄くなってしまうと言われています。
 可能ならば、午前中の1~3時間程度の日が当たる場所に置くと、退色を抑えることができるでしょう。
 水槽の配置上、それが無理であれば、太陽光に近い三波長ライト等の使用を検討しましょう。




水槽の設置

 場所を決めたら、おおよそ次の順にセットしていきます。
 購入していないものは、飛ばしてください。
・受け皿
・水槽
・底面フィルター
・鉢底ネット
・敷石
 最初に水洗いするよう指示がある場合は、バケツ等の中で洗います。
 絶対に水槽の中で洗ってはいけません。
 水槽のガラスにキズが入ると、破損の原因になります。
・上部式フィルター
 底面フィルターを購入した場合は、底面フィルターと上部式フィルターを直結します。
・ヒーター(まだヒーターのプラグをコンセントに入れないこと!!)
 ヒーターカバーを購入した場合はヒーターにヒーターカバーを被せておきます。
・水温計
・エアカーテンとエアポンプのセット
・水
 水道水を使う場合は、カルキ抜きを使用するか、あらかじめ水を汲み置きしておきます。
・ガラス製水槽蓋
・照明リフト
・水槽用ライト

 さあ、これで鯉の棲家の完成です。
 寒い時期(室温が20℃を切る時期)でしたら、ヒーターの温度を20℃に設定してください。
 その後、ヒーターが水に浸かっていることを確認してから、ヒーターのプラグをコンセントに差し込みます。
 現在市販されているヒーターには空焚き防止機能があり、空焚きしても火事になる危険は少ないですが、空焚き防止機能が働いたヒーターは、多くの場合、壊れてしまいます(たぶんヒューズが入っているんだと思います)。
 空焚き防止機能が働いたあとでも、正しく設置しなおしてから電源を入れなおすと使えることを売り文句にしている商品も存在します。

 なお、寒くない時期でしたら、ヒーターの設置自体が不要です。
 ここでいう「寒くない時期」とは、24時間にわたって室温が20℃を切らない状態を指します。
 寒暖差の激しい(日中が暖かくても、夜間~早朝に冷え込む)時期は、ヒーターを設置してください。
 鯉は変温動物ですので、寒暖差がそのまま体温に影響します。





水作り?

 ここで、まっとうなアクアリウムの本であれば
「この状態でパイロットフィッシュを投入し、10~15日ほど水を動かして水を作ってください」
と指導されると思います。

 “水を作る”とは、サカナの排泄物を分解してくれるバクテリアを充分に繁殖させることで、パイロットフィッシュとは、本命の魚を水槽に入れる前に、水を作るためのバクテリアとその養分を供給するために投入されるサカナ(悪く言えば捨て駒)のことです。
 しかし「一刻も早く鯉を飼いたい!」という方や、「縁日で金魚を掬ってきたと思ったら鯉だった!!」という緊急事態の場合は、そんな悠長な事はしていられません。

 飼いたい鯉を、そのままパイロットフィッシュにしてしまいましょう。

 例えば、3匹程度の鯉を飼いたい場合は、とりあえず1匹だけ買って来て水槽に放してやり、あと2匹は2週間後くらいにあらためて購入しましょう。
 大丈夫、鯉は水が出来ていないくらいでくたばる生き物じゃありません。
 山古志のきれいな湧き水掛け流しでも、澱んだ沼でも、平気で生きていけるサカナです(清流には住めないというのは、単にエサがないからという話です)。
 
 それに、水を作るために鯉以外のパイロットフィッシュを使ったとしても、功労者のパイロットフィッシュは恩知らずな後輩の鯉にいじめられ、悲惨な末路をたどることになるのは目に見えています。

 鯉屋さんも、稚魚育成用に水槽を用意するときは、15cmくらいの鯉を2~3尾パイロットフィッシュとして放すことを奨めています。






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鯉を買おう!

鯉をどこで買うか

 鯉は、ペットショップやホームセンターのペットコーナー(以降、このふたつを「ショップ」と略します)で売っています。
 相場は、ショップなら12cm程度で480~980円くらいです。

 近場に養鯉場がある場合は、覗いてみるのもいいでしょう。
 養鯉場の鯉の価格はピンキリです。
 安く売っている鯉は、店的には選別漏れ(それでもショップの鯉より格は上です……たぶん)で、12cmで700円くらいでしょうか。割引セールをしている場合もあります。
 ショップとの大きな違いとして、いろんな色・形の鯉を数多くの中から選べるというメリットが挙げられます。
 ショップで展示されている鯉は、せいぜい10匹程度だと思いますが、養鯉場では大きさ別に数十匹以上(数えられません)の鯉が泳いでいます。
 110801-234156(1).jpg

 立派な鯉は大事に育てられていて、値段の桁が1~2つ違います(例えば12cmで1万円とかしますし、もっと大きい鯉だと、個別に値段がついています)が、その美しい体色は“泳ぐ宝石”という別名を納得させてくれます。
 そういった美しい鯉を好事家が買っていくことで、鯉屋さんが成り立っているのだと思います。
 ただ、そういった鯉を水槽で飼うのは、ちょっともったいないでしょう。
 水槽で飼われることは、鯉にとって自然な事ではないので、その値段の大きな部分を占める体色が維持できないと言われています。
 高価な鯉の購入は、池を持てる日が来るまでの夢にとどめておきましょう。
 なお、鯉の産卵時期は4~6月頃なので、小さな鯉は7月くらいまでに行かないと売っていません。

 一度、5cmくらいの稚鯉がたくさん泳いでいたので、値段を聞いてみたら「これは100匹単位じゃないと売れないなぁ(笑)」と言われてあきらめたことがあります。
 ボランティアが出店するような金魚すくいでは、下手に小赤を仕入れるより、養鯉場から稚鯉を数百匹単位で仕入れたほうが安くつくそうで、そのせいで「屋台で掬ってきた金魚をよく見たらヒゲが生えていた」なんてことがままあるそうです。
 好事家の中には、稚鯉を100匹単位で購入して自分で選別し、お気に入りの鯉を見つけ出して丹念に育てる方もいらっしゃるようです。





鯉をどう選ぶか

 購入する鯉をどう選ぶか。
 答えはひとつです。
 すなわち、自分が見て「かわいいと思えたら買いです。
 
 とはいえ、いちおう注意しておく点を挙げておきます。

1. 元気な子を選ぶ
 鯉は、常にお腹を空かしています。
 なので、人間が近くによって水槽の上でエサを与えるようなしぐさをすると、ものすごい勢いで迫ってきます。
 そんな時に無反応(たとえば水槽の底でじっとしている)な個体は、元気がないので避けた方が無難です。
 可能なら、店員さんがエサを与えるところを見て判断すればいいでしょう。

2. 形のいい子を選ぶ
 次のような鯉は要注意です。
 ・上から見て体(背骨)が曲がっている
 ・左右非対称(目の大きさが違う、手鰭の大きさが違う)
 ・頭の形がおかしい(出っ張りがある、へっこんでいる)
 ・前から見て、口が曲がっている
 ・しっぽが縮れている
 ・泳ぎ方がおかしい

3. 模様がいい子を選ぶ
 鯉の体色は、紅白だったり、それに墨が入っていたり、全身まっ金金だったりと様々です。
 そんな中で「こいつはかわいい!」と思える鯉こそ、長く飼っていくための愛着も湧くというものでしょう。





鯉は何匹で飼うべきか

 鯉は群れる習性があるサカナです。
 1匹で飼うと、仲間がいないことがストレスになるらしいので、水槽の場合は2匹で飼うのが好ましいと言われています(うちの場合、ケガをした鯉を1匹だけ別の水槽に隔離したところ、浮いたり沈んだりを激しく繰り返すという行動を見せました。そのうち飽きたのか、落ち着きましたが)。
 ただ、うちの場合は、2匹で飼っていたときに1匹が飛び出してしまい、ケガをしてしまいました。その時、ケガをしていないほうの鯉がケガをした鯉をつついたり、鰭をかじったりするなどのいじめが始まりました。
 そこに3匹目を入れたところ、不思議なことにいじめがぴったりとおさまりました。
 推測ですが、2匹で飼っていると、2匹の間に優劣関係が生じてしまうことになりますが、3匹で飼う事により、いじめっ子の鯉も他の鯉2匹を敵に回すと勝てなくなってしまうからじゃないかと思います。

 また、月刊アクアライフ 2012年11月号によると「錦鯉を大きくしたくないなら、過密飼育すればいいじゃない」のだそうです。


 普通、はじめて水槽で錦鯉を飼うというと、おっかなびっくりで1匹や2匹から始めると思うので、これは逆転の発想ともいえます。
 たとえ小さくても、錦鯉を5匹も飼えば、彼らは仲良く群れを成して泳ぎ、我々の眼を楽しませてくれるでしょう。
  
 うちでは、一番過密なときには、 25cm程度の鯉4匹が60cm水槽の中で泳ぎまわっていました。

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 その4匹のうちの2匹は、池のある家にもらわれていき、今でもそこで元気に泳ぎ回ってます。






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進水式


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《ん?》

 鯉を水槽に入れる手順は、次のとおりに行います。

1. 鯉の入った袋を水面に浮かべます。
 これは鯉に、水槽の温度に慣れてもらうためです。

2. 水槽の水をコップなどで若干量、袋の中に入れます。
 これは鯉に、水槽の水に慣れてもらうためです。

3. 10分程度経過したら、もう一度同じ事を繰り返します。

4. さらに10分程度経過したら、袋の中の鯉を水槽に移します。
 この時に、袋の中の水はできるだけ水槽に入れないようにします。
 これは、ショップの水から病原菌を持ち込むリスクを抑えるためです。

 さあ、鯉の様子はいかがでしょうか。

 しばらくは環境の変化に戸惑っていると思います。
 そんなときは、慣れるまで(1日程度)餌を与えない方がいいでしょう。






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鯉との接し方(と、日常的なメンテナンス)


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《みんなであんぐり》

 ここでは、普段の鯉と水槽のケアについて紹介します。
 こちらも癒されますよ。





エサの量

 金魚や鯉のエサの説明書きを読むと「一度に5分で食べきれる量を与えてください」と書いてありますが、これを真面目に実行すると、とんでもないことになります。
 なにしろ鯉は大食漢の満腹知らずなのでいくらでも食べ続けます(胃袋がないそうです)し、食べた分は次の日にはフンになって排出され、水の汚れの原因になります。
 もちろんそれを計算に入れた上で濾過装置を導入しているわけですが、エサは本来より控えめに与えた方がいいでしょう。
 特に、小さいままの鯉を楽しみたい方は、エサの量を絞る“絞め飼い”を行う事が必要です。
 そのための具体的なエサの量は、ショップで店員さんに聞くといいでしょう。
 具体的には「1日に体重の1~2%相当のエサを2~3回に分けて与えると成長する」と言われているので、それよりも絞ることになります。
 松田養鯉場さんのサイトに、錦鯉の体長と平均的な体重の表がありますので、ご参考に。

 乱暴な言い方をすれば、毎日決まった数のエサを与えてぐんぐん成長するようであれば、エサのやりすぎだと言えます。

 これだけでは無責任なので、うちでの給餌量について触れておきます。
 平成25年2月17日現在、うちの水槽には、約30cmの鯉が2匹と約15cmの鯉が1匹います。
 これを上の松田養鯉場さんの表で体重に直すと、3匹で約350g×2+約70g=約770gになります。
 これの1~2%というと、7.7g~15.4gが適切な給餌量になるんですが、現在やっている給餌量は、たった3g弱です。1日に体重の0.4%くらいの餌しか与えていない計算になります。
 ちなみに、水温は20℃程度をキープしています。
 これで、特に弱ったり痩せたりすることなく、3匹とも元気に動き回っています。
 ショップで売っている鯉は痩せていたりするので、さらに締め飼いされているのだと思います。

 エサを大量に与えたからといって、水槽に入りきらないほど大きく成長する事はありません(個体差もあるので、断言はできませんが)。
 むしろ、エサを欲しがる様子がかわいいからといって一日に何度もエサを与えた結果、食べすぎが原因で体調不良を起こし、最悪の場合は死に到るという危険があります。
 逆に、1週間程度エサを与えなくても、めったなことでは死にはしません(それで死んでしまう場合は、他に原因があったと考えられます)。
 鯉がかわいいのであれば、エサは少なめを心がけ、量よりも質のいいエサ(「消化にいい」などをウリにしているもの)を買ってあげましょう。

 なお、もともと同じ程度の大きさの鯉を飼うと、競ってエサを食べるため全員揃って大きくなりますが、最初から大きさがかなり違う鯉を飼うと、大きな鯉が先に多くのエサを食べてしまうため、小さい鯉はあまり食べられず、体格の差がそのまま続きます。鯉の世界も格差社会のようです。

 月刊アクアライフ 2012年11月号にも、本命の錦鯉よりも餌に積極的な錦鯉を組み合わせて飼育することで、本命の錦鯉の成長を抑制するというテクニックが紹介されていました。






フンすくい(“激安セット”を選んだ場合)

 “激安セット”を選んだ場合、水槽の底には敷石などが何もない状態(この状態を“ベアタンク”といいます)だと思います。
 その場合、水槽の底に大量のフンが溜まっていくのが目に見えてわかると思いますので、それを一日一回、網で掬ってやりましょう。
 バケツに水を少し溜め、フンを掬った網をバケツでゆすってやると、フンが網を離れていきます。これを何度か繰り返せば完了です。





初期の水換え/定期的な水換え

 ここで紹介した道具がうまく働けば、けっこうな大きさ(20cm~25cm程度)の鯉を4匹、2ヶ月の間掃除や水換えをすることなく、健康に飼育することができます。
 しかし、水槽を立ち上げてからバクテリアが定着するまでには、1ヶ月程度掛かります。

 水槽を立ち上げた初期の頃には、白濁りがよく発生します。
 砂利などを入れた場合に水が白く濁りますが、そのような濁りは水が上部式フィルターの中を何度も循環する間にきれいになります。
 そうでない白濁りの場合は、バクテリアが関係していると思われます。
 すなわち、次のような状態です。

1. 汚れを分解してくれるバクテリアが、フィルターの中でまだ充分に繁殖していないため、フンを分解できていない

2. 汚れを分解してくれるバクテリアよりも、役に立たないバクテリアが繁殖している

3. 汚れを分解してくれるバクテリアが酸欠で死んでしまった

 1.の場合は、いわゆる“水ができていない”(バクテリアが充分に繁殖していない)状態なので、2~3日おきに、全水量の1/3程度の水を換えて、様子を見てみましょう。

 2.や3.の場合、汚れを分解してくれるバクテリアは酸素を大量に欲しがるので、エアレーション(ブクブク)を改善することで解消できる場合が多いようです。
 一週間くらい経過しても濁りが解消できない場合は、フィルターにバクテリアが繁殖してくれたのに、それまでに発生した汚れが分解しきれないほど溜まっている状態かもしれません。
 その場合は、いっそ全水量の半分程度の水を換えて、様子を見てみましょう。

 白濁りが収まったあとも、鯉の健康維持のために、2週間に一度くらいのペースで、全水量の1/3~1/2程度の水を換えるほうが望ましいです。
 これは、水の中にどうしても溜まってしまう有害物質を減らすためです。

 もし面倒でなければ、バケツ一杯分(全水量の1/10程度)を毎日換えるという方法もあります。
 “水換えに勝る濾過はなし”という言葉があるそうです。

 なお、水換えを行なう際は、水槽の水温と新しい水の水温の違いに気をつけましょう。
 新しい水が冷たい場合は、お湯を入れるなどして温度をなるべく水槽の水温に合わせます。
 ここで、百均で買った浴槽用の浮かべる水温計が役に立ちます。

 逆に言えば、毎日ちょっとずつ水換えをすれば、多少の温度差は水槽の水が吸収してくれるので、温度を気にする必要はありません(かといって、まさか熱湯やブロック氷を入れる人はいないと思いますが)。





フィルターのメンテナンス

 ウェット&ドライろ過槽のフィルターマットは、ゴミ取り専用と割り切って、目詰まりしてきたら交換しましょう。
 グランデ600Rを光に透かして見ると、ウェット&ドライろ過槽から水がシャワーのように降り注いでいるのが見えると思います。これがきれいに降り注がなくなったら交換時期です。

 グランデ600Rの中のフィルターマットが詰まってくると、グランデ600Rの中で水がフィルターマットを通らずに、上澄みの水が右側へ流れるようになります。こうなったらグランデ600Rの中のフィルターマットを交換しましょう。
 
 グランデ600Rの一番底に敷いた吸着濾材(グランデマット-Pの吸着濾材やブラックホール)は、既定の交換時期がパッケージに書かれています。
 
 なお、これら濾材の交換は、水換えとは時期をずらして行なってください。
 濾材の交換と水換えを一緒に行うと、せっかく繁殖したバクテリアを一度に大量に捨てることになるからです。

 バクテリア活着材は、飼育水をバケツに移し、その中でゆすぐようにして汚れをそそぎます。
 数年程度は使用が可能です。
 劣化するともろくなるそうなので、劣化の兆候が現れたら少しずつ買い替えるとよいでしょう(一度にすべて交換すると、その分だけバクテリアが減ってしまうことになります)。





鯉の様子がおかしい場合

 鯉という生き物はとても頑丈で、ちょっとやそっとで死ぬことはありません。
 また、水槽飼いでは、池と違い、流入水や鳥のフンなどから寄生虫が侵入してくる、ということもありません(あるとすれば、最初から鯉にくっついて入ってきた場合でしょう)。
 でも、不可抗力で病気に罹る事はあります。
 人間でも、普段から体内に細菌を持っていても、健康な時は発病せず、体力が低下したときに細菌が繁殖し、発病に到るといったケースもあります。
 そういった場合は、慌てず騒がずネットで対処法を検索しましょう。






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たまには大掃除


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《三匹揃って優雅にターン》

 どんなにメンテナンスを減らそうと頑張っても、限界があります。
 上部式フィルターを上から覗いて、ポンプで汲みあがってくる水の勢いが減ってきたら、底面フィルターが詰まっています。
 こうなると、水槽を底から掃除しなければなりません。
 
1. まず、バケツ1個とタライに水槽の水を移します。

2. 鯉がある程度大きく、網で掬うのが難しい場合は、水槽に入れたままで作業をします。
 掃除中は汚れが舞い上がった汚い水の中に鯉を泳がせることになりますが、大きな鯉を掃除のたびに掬っていては、鱗が剥がれたり鰭に傷を付けたりする危険を伴います。

3. 鯉がまだ、網で掬い上げるのに苦労しない程度に小さい場合は、敷石や底面フィルターを設置する際に、鯉が狭いところに入り込んで作業を邪魔し(底面フィルターを置く間際にその下に潜り込む、など)、鯉に傷を付ける危険があるので、網を使って鯉を捕まえ、タライの中に移します。
 かなり暴れるので、気をつけましょう。

 また、この時、エアレーション(ブクブク)を忘れないようにしましょう。
 過去に一度、エアレーションをするのを忘れて、鯉たちが水面で口をパクパクし始めて焦ったことがありました……。

4. 敷石がある場合は、百均で買った砂利スコップであらかた掬って空いたバケツに移し、残りは鉢底ネットごと掬い出します。そして、水道水(井戸水があればなおよい)でゆすぎます。

5. 一番下にある底面フィルターも取り出し、水道水(井戸水があれば(以下略))でゆすいでバケツに入れます。

6. 鯉をタライに追い出した状態であれば、水槽の水を完全に空にしたあとで、すべてをセットしなおし、水槽を半分ほど水で満たします(水道水で満たしてカルキ抜きを投入するか、井戸水で満たします)。
 その後、鯉がいるタライの水を幾分か水槽に入れ、反対に水槽の水を鯉がいるタライに入れる作業を何度か行います。これは、水温と水質に鯉を慣れさせるためです。
 15分程度かけて行なった後、鯉を水槽に放し、タライの水を水槽に入れます。

7. 鯉を水槽に入れたままであれば、水槽の水を完全に抜く事はできない(鯉の背丈よりも水が減る事を、鯉はとても嫌がります)ので、鯉の背丈程度まで水を抜いたあと、バケツでタライの水を1~2杯入れます。
 この作業を何度か繰り返し、濁った水を薄めます。
 充分に水の濁りが薄まったら、タライに汲み置きした水をすべて水槽に入れ、すべての装備をセットしなおし、水槽を水で満たします。
 この時に使う水は、井戸水であればそのまま、水道水であればバケツ内でカルキを抜きます。
 鯉が新しい水の水温と水質に慣れるよう、新しい水を入れるときは何分か間隔を置きます。

 おつかれさまでした。
 これで、あと数ヶ月は掃除をしなくても大丈夫です。
 鯉も、新鮮な水の中をうれしそうに泳いでいることでしょう。

 もし、ここまでやってもポンプの水量が回復しない場合、ポンプの寿命かもしれません。
 ポンプは1年で普通の家電の10年分以上働くため、メーカーの推奨交換期限は1年半程度とのことです。

 交換ポンプはこちらになります。

●グランデカスタム600用交換ポンプ

●グランデ600R用交換ポンプ

 なお、自分で分解して耐水グリスを塗ることで、ある程度は回復します。
(※分解・改造は自己責任で。当方はお奨めしません)






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